平成29年度後期 与 勇輝展
2017.9.15(金)~2018.3.14(水)
夕闇に響く虫の声、楽しいおしゃべり、軽やかな歌声…。郷愁漂う人形作品の可愛いしぐさやにじみ出る表情をじっと見つめて耳を澄ませば、まるでその場面に居るかのように、そこに広がる音までもが聞こえてくるようです。
「宴」の河童たちのお囃子に合わせた賑やかな声、「春が来た」や「和枝ちゃん」の素敵な歌声、「レッスン」のヴァイオリンの音色など、耳を澄ませば聞こえてきそうな人形作品たちの音がテーマです。
2017.9.15(金)~2018.3.14(水)
東京美術学校日本画科を卒業し油彩に転向後、国画会に油彩画を出品。画業に専念するため1973年に高校教員を退職し、個展を中心に活動。1970年前後から再び日本画に専心し、以降、水墨着彩画を国画会にて出品するようになった。美術評論家吉村貞司によって水墨画の本領を示す画家として高い評価を受ける。少年期に没頭した中国の古典籍や絵画を想像力の源とし、中国故事や漢詩、仏教因果、聖書など観念的な題材を、鋭い筆線と幾層にも塗り重ねた彩色、さらに画中に詩文や俳句などの文字が書き込まれ、書画一体の水墨着彩画に独自の画境を創っている。三枝茂雄の作品は、単なる技術に裏付けただけではなく、歴史と文化の素養に深く裏づけられていることを教えてくれる。
1920 山梨県甲府市に生まれ
1939 東京美術学校(現東京藝術大学)日本画科に首席入学
1943 同校繰り上げ卒業
中華民国南京日本中学校に美術教師として赴任
1946 帰国後、湯田高等女学校勤務
1949 山梨県立都留高等学校に赴任
1950 第24回国画会展 出品
1954 都留高等学校図書館壁画制作
1956 山梨日日新聞第1回山日芸術賞受賞
1967 国画会会員推挙
1971 第45回国画会に初めて水墨着彩画「鯰」を出品
1985 「カルマ(業)」山梨県立美術館に収蔵
1989年12月24日 永眠
平成29年度前期 与 勇輝展
2017.3.18(土)~2017.9.13(水)
「王子と乞食」「灰かぶり」「アラビアンナイト」などの物語の登場人物のイメージを捉えたものや、幻想的な妖精たちのふんわりとした布、味わいのある木綿の着物や、戦時中の子どもたちのうっすらと汚れた服、素敵な花嫁衣装など、人形作品がまとう「衣装」に焦点を当てた約100体で構成いたします。
※内容は一部変更する場合もございます。
平成29年度前期 併設企画展
2017.3.18(土)~2017.9.13(水)
額の中に納められたのは、本来なら捨てられてしまうものたちだ。
拾い上げられた廃材たちは、時を経て朽ち、錆び、綻びながら、記憶の断片のように甦る。
耳を澄ませば、葡萄の根だけを食べる虫たちの咀嚼の音や、改札口での馴染み深かった切符切りの音、時の流れる音が聴こえてきそうだ。新たに再生の時を与えられて、それらはもう一度語りだす。
◎岡 芳郎 Oka Yoshiro
1953年 山梨県富士吉田市生まれ
1971年 山梨県立吉田高等学校卒
1975年 広告美術技能検定金賞受賞
1979年 山梨県広告美術技能大会 知事賞受賞
1983年 山梨県広告美術技能大会 商工労働部長賞受賞
1985年 「力石塗装」マークシンボルロゴマーク本に掲載
1988年 「サインスタジオ・オカ」を起業
1998年 富士急行線 都留駅・谷村駅に時計のオブジェ制作
2003年 「富士吉田市ロゴマーク」大賞受賞
2013年 山梨県景観広告大賞、奨励賞受賞
2016年 山梨県景観広告奨励賞受賞
金櫻神社本殿修復工事参加(模様描き)