The Royal Botanic Gardens, Kew
English Garden
Showcase for Flowers and Plants of the World

キュー王立植物園所蔵
イングリッシュ・ガーデン
英国に集う花々

会期 2015 10/31(土)~12/23(水)

休館日 12/1 12/8 12/15 12/22
開館時間 [ ~11/30] 9:30-17:00(入館は16:30まで)
[ 12/1~ ] 9:30-16:30(入館は16:00まで)
入館料 一般・大学生800(720) 高校生・中学生500(450)
カッコ内は8名以上の団体料金

主催/河口湖美術館
後援/ブリティッシュ・カウンシル
協力/日本航空
企画・協力/株式会社ブレーントラスト

© The Board of Trustees of the Royal Botanic Gardens, Kew

「オオカンユリ(ユリ科)」
1613・エングレーヴィング
『アイヒシュテット庭園植物誌』より
キュー王立植物園蔵
草花や木々を愛でて喜ぶ気持ちが人種にも宗教にもよらず万人に共通であるからこそ、農業や林業とは異なる園芸という文化が育まれてきたのでしょう。
こんにち、多くの人がガーデニングと呼び趣味として楽しんでいる園芸。そのルーツのひとつとして、いわゆる英国式庭園があります。
「チューリップ  バケット・リゴー・オプチムス(ユリ科)」
1740・水彩、アラビアゴムグレース、インク
ゲオルック・ディオニシウス・エーレット 1708-1770
キュー王立植物園蔵
美しく咲き誇る花々が人々を魅了してやまないイングリッシュ・ガーデン。しかし南国ではないイギリスに、どうして植物に関する多様な技術が発達したのだろうか、と考えれば話は数世紀前へとさかのぼります。ヨーロッパ文明が冒険心と探求心で行動範囲を大きく広げた15世紀から17世紀の世にいう大航海時代、世界各地で活発に植民活動が行われる一方、冒険者たちがたどり着いた先々で“発見”したさまざまなものごとのうちのひとつ、それはいままで誰も見たことのない美しい花々.....。
「セレニケレウス・グランディフロルス(サボテン科)」
R.J.ソーントン編『フローラの神殿』より
1800・銅版画
ラムゼイ・リチャード・ライナグル 1775-1862
エイブラハム・ペザー 1756-1812
個人蔵

そして19世紀、世界で最初に工業化をなしとげ、大英帝国として栄華の絶頂をむかえつつあったイギリスは、同時にまたダーウィンに代表される近代的知性の時代にあって、科学の先端的な活動として、世界各地の珍しい品々を-「プラントハンター」と呼ばれる採集者たちが植物標本を-本国に持ち帰ったのでした。
イングリッシュガーデンを彩る花々、それは数世紀にわたる憧れと知的好奇心の産物なのです。
そしてつけくわえれば、写真技術のなかった時代に、記録の必要性から数多くの植物画が制作されたであろうことは想像に難くありません。

「カーネーション(ナデシコ科)」
18世紀頃・銅版画に手彩色
『アイヒシュテット庭園植物誌』より
キュー王立植物園蔵
18世紀、ロンドン郊外に誕生したキュー王立植物園は世界最大の規模、そして植物に関する世界最高水準の研究機関として2003年にユネスコの世界遺産に登録され、年間130万人以上の人がおとずれる観光スポットにもなっています。
その収蔵する植物標本は実に800万点、そして22万点を超える世界最大の植物細密画=ボタニカル・アートのコレクションを擁しています。
「トウツバキ(ツバキ科)」
1857・水彩
ウォルター・フッド・フィッチ 1817-1892
キュー王立植物園蔵
「チューリップ(ユリ科)」
17世紀後半・水彩
シモン・ピータース・ヴェルレスト 1644-1710
キュー王立植物園蔵
この展覧会はキュー王立植物園の全面的な協力により、同園が所蔵する膨大なコレクションのなかから、17世紀から現代に至るボタニカル・アートの数々、そしてウィリアム・モリスらに代表される、装飾芸術に植物をとりいれた工芸やデザイン作品などを含め約150点を展示いたします。
ウェッジウッド社 陶器皿「スイレン」
1808-1811
個人蔵
ウィリアム・モリス 1834-1896
「サマードレス<イチゴ泥棒>柄のテキスタイルによる」
1883(テキスタイルデザイン)
1920年代(ドレス制作)
木版刷り、綿  個人蔵




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