1992年10月21日(水)-11月29日(日) 会期中無休
マルク・シャガールの4つの版画シリーズの展覧会を開催いたします。ベラルーシ(旧白ロシア)のヴィテブスクに生まれ、7年前、97歳で世を去った今世紀最高の画家のひとり、シャガールの代表的挿画本と連作版画の初めての一挙公開です。
ソ連邦が解体し、民族主義による各共和国の完全独立の動きが激しくなってきました。ベラルーシ、ウクライナ、ロシア3国は同じスラブ民族ですが、それぞれに微妙なちがいがあります。シャガールが生まれたのは革命前で、両親は厳格なユダヤ教徒でした。このユダヤ教とスラブの素朴な農民魂が、お互いに影響し、からみながら画家シャガールを育てあげました。この巨匠は、ふるさとの人々や風景を 主題とし、人間や動物たち、なかでも恋人たちの永遠の愛を賛美する作品を描きつづけました。シャガールの作品はこうしたスラブ農民の魂を礼賛し、謳いあげるとともに、都会の洗練された詩情豊かな色彩の交響詩を奏でます。今回、この巨匠の色彩豊かな石版画、銅版画など87点の展示によって、詩情あふれる版画の魅力をお楽しみ下さい。
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