1993年9月7日(水)-10月30日(日)
休館日 火曜日 9月の火曜日は開館
1887年(明治20)画家石井柏亭を兄に、日本画家石井鼎湖の三男として東京に生まれた石井鶴三は、東京美術学校 研究科在籍中、第5回文展に「荒川嶽」が入選し、以後彫刻家として力強い代表作を次々と発表していきました。東洋的な趣の中にも、西洋の近代彫刻の影響が見られる彼の彫刻は、日本の近代彫刻史に重要な足跡を残しました。また、卓越したデッサンに裏付けされた才能は、彫刻だけでなく、広く芸術をふまえた活動を展開し、多くの作品を残しています。なかでも中里介山の「大菩薩峠」、吉川英治の「宮本武蔵」の新聞挿絵は、当時の挿絵の概念を根底からくつがえし、芸術の一分野に確固たる地位を築きあげました。この展覧会は、没後20年を記念して、彫刻、油絵、水彩、版画、挿絵、素描と多彩な彼の活動を回顧するものです。初公開の「國定忠治」と「父子鷹」の挿絵を含め約150点の作品を通して、幅広く奥行きの深い鶴三芸術のすべてをお楽しみください。
講演会 「石井鶴三のすべて」の開催を記念して講演会をいたします。くわしくは河口湖美術館 (Tel. 0555-73-2829)にお問い合わせ下さい。
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