1995年3月1日(水)-4月2日(日)
休館日 3月7・14・22・28日
わが国は昔から、外国から入ってきた文化とそれまでの文化を調和させ、独自の文化を作り上げてきました。それらは日本特有の芸術文化として、現代にも受け継 がれています。明治以降、わが国の絵画は伝統的な日本画と西欧からもたらされた洋画に分けられ、別のものとして扱われてきました。しかし、日本画・洋画という絵画の概念や技法の影響を互いに受けあい、多様化し両者が融合した現代絵画において、その区別は作家と見る者の意識に頼るしかありません。「両洋の眼」は洋の東西を超越する「人間の眼」を意味します。日本画・洋画の枠を超えて“現代の絵画”として作品と接する展覧会です。本展では、日本を拠点に活躍する巨匠から若手作家の新作を一堂に集めました。混沌とした現代美術は、個々がそれぞれの道を進みつつ、大きなうねりとなって新しい美術を創造しようとしています。ひとりひとりの「両洋の眼」で現代絵画の息吹を、どうぞ感じとって下さい。
シンボルマークについて
日本絵画においての「日本画」「洋画」を、ひとつの眼差しでみる展覧会、その意味通りをかたちにしました。
外側のラインは眉、中側は瞼、上の眉と瞼は東洋(西洋)、下の眉と瞼は西洋(東洋)を表わし、それらが全体として1つにオーバーラップして見えるようにデザインしています。眼球は2つあり、離れずつながっているところに意味があります。1つのようで2つ、2つのようで1つ、上下を逆さにしても同じに見え る両洋の眼。展覧会のテーマは、この"眼"に集約されていないでしょうか。
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