EXHIBITION

富士山が様々な意味で名実共に日本の最高峰であるのは疑いのないことです。富士山を望むことができるポイントは山梨、静岡、神奈川、東京の各所に数多くあり、遠くは北関東から近畿 地方に至る広範囲に及ぶといわれます。昔から詩歌に詠まれ、絵画や版画などの造形美術にあらわされ、とりわけ近年はカメラマンがレンズを向ける被写体になるなど、芸術表現の素材としても、これにまさるモチーフは他に見いだしがたいのではないでしょうか。
このたびの第2回富士山写真大賞では全国より約1700点の作品が寄せられました。本展はその中から厳正な審査によって選出された入選作約100点を展示いたします。様々な角度、様々な気象条件によって美しく表情を変化させる富士の姿をご覧いただけます。
環境問題が声高に叫ばれる昨今ですが、世界に誇る富士山の優れた姿を後世に伝えるとともにこのことが富士山周辺地域の環境保護、ならびに平成10年に山梨・静岡両県が制定した『富士山憲章』の周知と遵守につながれば幸いです。

富士山憲章
一、富士山の自然に学び、 親しみ、豊かな 恵に感謝しよう。
一、富士山の美しい自然を大切に守り、 豊かな文化を育もう。
一、富士山の自然環境への負担を減らし、 人との共生を図ろう。
一、富士山の環境保全のために、
一、一人ひとりが積極的に行動しよう。
一、富士山の自然、景観、 歴史・文化を 後生に末永く継承しよう。
制定 山梨県 静岡県 平成10年11月18日